王冠をかぶろうとする者、その重さに耐えろ〜相続者たち〜 |
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第13話 ウンサンのバイト先のカフェの前。 言葉なく涙を流しながら見つめ合う2人。 ウンサン「どうしたの?何かあったの?」 タン「アメリカでお前が言ったろ?俺が危なくなったら手を掴んで逃げてあげるって。それ韓国でも有効か?」 首を横に振るウンサン。 タン「はあ・・・。そうか・・・」 ショックを隠しきれないタン。 いきなりタンを抱きしめるウンサン。 彼女は逃げるんじゃなく一緒に戦おう!と意思表示をしてくれる。 相当の覚悟だったけど、自分が自分である事が明かせた日。 ウンサンの温かさがタンの傷ついた心をなぐさめてくれる。 今自分にできる精一杯のことは、タンを抱きしめるだけ。 そんな純粋な二人とは裏腹に、家に帰ってきたラヘル母は自分たちが騙されていたこと、株価の値を見ながら婚約を解消する時期を値踏みするなどすべてを打算でとらえる始末。 エスト「呆れるわ。どうやってこんな風にまんまと騙せるかしら?あなた本当に知らなかったの?」 ラヘル「それを私に尋ねてどうするの?ママがちゃんと調べて婚約させないと」 エスト「うちの家をいったい何だと思って..。あんたを婚外子と婚約させた事が分かったらあんたの祖父たちは後ろ首を抑えて倒れるわ」 ラヘル「頼むから静かにして。考えるから」 エスト「何を考えるの?答えはすぐに出るのに。完全な実の兄弟でも経営権を前にしたらお互いにナイフを磨いて、首を狙うのに、ましてや実子と庶子?キム社長とタンは100パーセント兄弟の乱が起こるわ。破談してもその時にしなさい」 ラヘル「どうしてその時にしないといけないの?」 エスト「タンもキム社長も経営権を防御しようとしたらお互いに潰そうと株式を買い込ん で、そしたら帝国グループの株式があり得ないくらい跳ね上がるから、その時に株式を整理して婚約もやめましょう」 ラヘル「(呆れて)ママは今この状況でもこんな計算をせずにいられないの?ちょっと外に出てくるわ」 エスト「どこ行くの?」 さすがのラヘルもそんな母親に嫌気が差しほこさきをヨンドに向ける。 突然ヨンドの部屋に行きなんで黙っていたのかと問いただす。 ラヘル「あんたは何なの?あんたはいったい何を考えてるの?」 ヨンド「妹にとっては考えたよりしんどいシチュエーションだけど、言いたい事は何だ?」 ラヘル「あんたは全部知っていながら、どうして隠してたの?虎の洞穴に虎がいない理由をなんで隠してたの?キムタンが婚外子だということ私にどうして言わなかったのよ」 ヨンド「うわ〜、俺のシスターがついに婚約者の家に入城したか」 ラヘル「つまらない事を言わないで。キムタンが自分の口で全部話したの。婚約をやめるって。いったいあんたはこの良いカードを今まで寝かせて置いたの?これからどうするつもりなの?」 ヨンド「お前の口を塞ぐつもりだ」 ラヘル「何て?」 ヨンド「口を塞ぐと。これはお願いじゃなく警告だ、シスター」 ラヘル「つまりあんたはこれからもキムタンの秘密を守って行くということなの?あんたがどうして?」 ヨンド「俺が今までしてきた事の中で一番うまくやった事だからだ。俺が今までしてきた事の中でキムタンが一番辛いことでもある。キムタンがチャウンサンのそばに一歩また近づいたみたいだな。だからお前はお前の気持ちでも整理しろ。婚約をやめるかやめないか」 ミョンスのアジトに来た2人。 タン「はいって」 ウンサン「ここはどこ?」 タン「降りていろ」 ドアの暗証番号を変えるタン。 ウンサン「何してるの?」 タン「すぐに終わる」 ウンサン「ここは誰の家なの?」 タン「ミョンスの作業室。今日はここで寝よう」 ウンサン「何言ってるの?私はただ・・・」 タン「なんとかするから?友達の所に行く?一人でいれる?そういうのアメリカで全部やったぞ。もう通じない。お前が掴んだんだ」 ウンサン「もう!私がいつ?」 タン「ああ掴んだんじゃなくて抱きしめたんだよな?悪かった(ニヤリ)」 タン「座れよ」 ウンサンをソファに座らせるタン。 向かい合う2人。 タン「お前は今日までの間どこで寝たんだ?」 ウンサン「さっきはどうして泣いてたの?」 タン「お前はこの前チェヨンドと朝方から何で一緒にいたんだ?俺にばったりあった日」 ウンサン「何で泣いたの?」 タン「お前はまさか、あいつのホテルで寝たのか?」 ウンサン「もう、またあり得ないことを?」 タン「奴は・・・」 ウンサン「話になる事を聞くなら答えるわよ」 タン「地球温暖化でペンギンが滅亡危機に瀕してるって」 ウンサン「は?」 タン「だから泣いたんだ。ふぅ、すごい寂しくないか?」 ウンサン「ありのままを答えなさいよ。人に心配させておいて本当に・・・」 その時にドアを開けようとする音が。 でもさっきタンが暗証番号を変えたので入れない。 ウンサン「誰が来たの?」 タン「ミョンスだろ?」 ウンサン「じゃあどうする?」 タン「どうするって?そのまま静かにしてればいい。どうせ入って来れない。俺が暗証番号を変えておいたから」 ウンサン「暗証番号を何で変えたの?」 タン「しーっ」 ミョンス「おい、中にいるのは誰だ?話し声がこっそり聞こえたぞ。二人以上の同性ではなかった。やさしく言ってる間にドアを開けろ。今開けたら許してやる」 ウンサン「私が開けるね」 開けに行こうとするウンサンの膝を、自分の膝でしっかりと挟み込むタン。 タン「開けるなって」 必死に動こうと抵抗するウンサン。 タン「全く。お前は男に力で勝てると思ってるのか?見ろ、ミョンス言ったぜ。静かになったじゃないか」 ウンサン「分かったから、すぐにゆるめて」 タン「夜に誰といたんだ?心配で一睡もできなかった」 ウンサン「あんたは本当に家に行かないの?奥様が心配するじゃない」 タン「行かないって。夜の道は怖い」 ウンサン「明日、制服はどうするのよ。学校に行かないの?」 タン「朝に学校に制服を送ってくれと電話すればいい」 ウンサンの携帯にヨンドから電話が入る。 タン「お、電話がきた」 ウンサンの携帯をタンがカバンから取り出す。 ウンサン「何してるのよ?」 タン「どんな奴から電話がきたんだ?ほら、お前はまたひっかかったのか?」 ウンサン「ひっかかったって何によ。取らなければいいでしょう」 タン「それがもっと怪しい」 タンが代わりに電話をとる。 タン「もしもし」 ヨンド「チャウンサンは手が無いのか?何でチャウンサンの電話に毎日お前が出るんだ」 タン「毎日一緒にいるからだろ。要件を言えよ。伝えてあげる保障はないけどな」 ヨンド「チャウンサンのSNSを全体公開にしろと伝えろ。アカウントを爆破する前にな」 (ウンサンのSNSは友達公開にしてある) タン「そこにはお前が見て得する資料はないぞ」 ヨンド「お前とは(SNSの)友達か?」 タン「俺たちは恋人だろ」 ヨンド「うるさい。お前が庶子だということを全体公開したのか?一体何を考えてそんな真似をする?」 タン「お前の頭では答えは出ないから寝ていろ」 電話を切ってしまうタン。 ウンサン「チェヨンドが何だって?」 ヨンドとウンサンが一緒に写る写真を見つけるタン。 タン「おい、お前はどうしてこれを撮ったんだ?俺が少しいない間に2人で思い出残したのか?」 ウンサン「はあ?」 タン「お前この表情を見てみろ。お、今は嫌じゃないってか、これは」 ウンサン「まるで“嫉妬深い夫”になりたいようだわ。そうでしょう?」 タン「じゃあ俺の妻になる女が、こんなヤバイ(写真)のを好むと思うのか?」 ウンサン「やめておこう」 タン「何をする?」 ウンサン「私の質問の難易度は高いから成績が100位の生徒には回答が難しいわ」 タン「イ〜ッシ!」 ウンサン「先に寝て」 むっとしてソファに横になるタンだがすぐに起き上がる。 タン「答えがずれたんだ!お前は俺と密閉された空間にいるのに勉強になるのか?おい!」 答えないウンサンにふて寝するタン。 勉強しながらもタンのことが気になって仕方ないウンサン。 寝ているタンに向かって囁く。 ウンサン「良い夢を見てね」 目を閉じながら答えるタン。 タン「もう見てるよ。お前がそこにいるだろ?俺の前に」 朝ミョンスのアジトから出るタンとウンサン。 一晩中待っていたミョンスに写真をとられる。 ミョンス「空腹と寒さ。そしてついにクソッたれ決定的瞬間」 タン「お前はここで夜を越したのか?」 ミョンス「俺が来たから行けなかった。ふふ。まんまとひっかかったな、お前ら」 後部座席にミョンスを挟んで座るタンとウンサン。 ミョンス「ああ狭い」 タン「優しく話してる間に(撮った写真を)消せよ。お前は知らないだろうからそう言うんだけど俺は昔スプーン一つで人も怪我させていたんだぜ」(韓国版シティハンター参照) ミョンス「ふん。ここでは暴力は事態をもっと悪化させるみたいだぜ。ところでお前たち本当に付き合ってるのか?」 タン「うん」 ウンサン「いや」 ミョンス「あれ、お互いに陳述が違うけど?」 タン「(ウンサンに向かって)昨夜は俺を抱きしめたのに今になってそんな恥ずかしい顔をするのか?」 ウンサン「そ、それは・・・」 ミョンス「それはまた何の話だ?お前ら昨日俺の作業室で何をしてたんだ?抱きしめて・・・その次は何をしたんだ?」 タン(ウンサンには見えてない) (キスの真似)『チュッ』 ミョンス「ほぉ、ふふ・・・」 タンとミョンスは楽しそうに笑うが、ウンサンは心配顔。 学校の中を2人並んで歩く。 ウンサンのことを追いかけていたことを思い出すタン。 タン「どうした?夜も一緒に過ごしたし、登校も一緒にしたから感慨深い?奥さん?」 タンが手を差し出す。 タン「勇気を出してみるか?」 ためらうウンサンだが勇気を出してタンの手を握る。 タンもウンサンの手を強く握り返す。 ウンサン「(勇気を出すのが)すごく遅くなってごめん」 タン「こんな風によく笑うなんて。行こう」 堂々と学校内を手をつないで歩く2人。 みんな驚く。 タンの笑顔を見つめるラヘル。 手をつなぐ2人の前に現れるヨンド。 ヨンド「知性と教養が息づいている教育の本拠地でこれは何の真似だ?」 タン「放送室に先に行ってろ。こいつがあんな風に出たら俺が遊んでやらないわけにはいかないからな。沢山見ただろ?」 ヨンドの横を通り過ぎるウンサン。 ヨンド「チャウンサン。これからお前の電話にはお前が出ろよ」 タン「直進」 ウンサン「殴り合いはダメよ。二人とも」 タン「今後チャウンサンに電話をするな」 ヨンド「ほお、俺が電話ができないようにソウル市内の電波も全部遮断するような勢いだな?」 タン「俺のグループ系列の中に通信社が無いのを幸運に思うんだな」 ヨンド「お前が昨日全体公開したことだけど。それをお前の口ではどうかな?俺がどれほど待っていたかって瞬間だけど」 タン「まだ遅くないぜ。海苔はちょっと濡れたけど、まだみんなは知らないみたいだから、早く剥けよ」 ヨンド「そう言われなくてもそうしようと。お前の言葉通り海苔がちょっと濡れすぎてスケールをちょっと大きくしようかと思って」 タン「そうだ。最善を尽くす姿は見てて良い」 ヨンド「事態収拾はしんどいけどな?俺まで加わってどうなるかな?」 タン「収拾はしない。喜んで全て体験するよ。お前がよく知っていた俺と、最近の俺はちょっと違うんだ。だから親しいふり、知ったふりをするな」 ウンサンがいる放送室にラヘルが入ってくる。 ラヘル「やりたいだけやりなさいよ。見せてあげる物があるけどまだ見せられないから」 タンが入ってくる。 ラヘル「すぐに来たわね」 タン「出ろ。お前はもうこいつと話はできない。出て俺と・・・」 ラヘルがタンの頬を叩く。 タン「そうだ。こんな風に。これからも俺にしろ。チャウンサンをいじめず」 ラヘル「庶子のくせに」 ラヘル「(ウンサンに向かって)あんたは何に驚いているの?こいつの横っ面を叩いたことに驚いた?こいつの秘密に驚いた?」 ウンサン「あんたの態度に驚いたのよ。どうしてあんたたちはそんな言葉がそんな風に簡単に出るの?」 ラヘル「この場所では血筋はすなわち王冠だから、成金ごときが論じるには主題がとても重たいわ。これはあの子と私の生まれた時から違う点なのよ。そしてあんたが私と婚約をやめる?私こそがする事じゃない。あんたの出生がそうなら私がよっぽどまともでしょ?あんたは私にくっ付いてすがりつかないとダメでしょ」 タン「悪いけど、それでも俺はお前じゃない」 タンが自分のために庶子のことを話したと知りたまらず放送室を出るウンサン。 ラヘル「何?ついて行くの?」 タン「うん。行くよ」 ラヘル「あんたの本当の母親の話だけど、どう考えてもとても理解不能じゃない?どうしてチャウンサンの母として父母会議に現れたのかしら?行ってキャンプの費用を出して金自慢したじゃない。まるで成金ということを証明したいみたいに。どうして?すごく変じゃない?」 タン「俺の母親に関心をもつな。チャウンサンにも、俺にも」 出て行くタン。 ウンサンがいる女子トイレの前をうろつくタン。 タン「チャウンサン泣いてるのか?返事をしないと入って行くぞ」 他の女子生徒が来たが足で入れないようにする。 タン「チャウンサンが先客だ。2階に行け。聞こえなかったのか?」 渋々行く女子生徒。 ボナが来る。 ボナ「あんた何してるの?女子トイレの前で」 タン「チャウンサンがいるんだ。特別にお前は3階に行け」 ボナ「ちょっと!私はチャウンサンの恩人よ。チャウンサンをうちの家に二晩も泊めてあげたのよ!」 タン「(大喜びで)チャウンサンがお前の家で寝たのか?」 ボナ「そうよ。何よ?」 タン「手を出して見ろ」 ボナ「手?」 ウンサンがヨンドのホテルに泊まったのではないと分かり喜ぶタンは、ボナの手にハイタッチする。 タン「よくやった!!」 ボナ「もう離して!あんた何で叩いたの?チャニョン〜」 トイレから出て来てタンをぶつウンサン。 ウンサン「あんたのせいでおかしくなりそうよ。ここは女子トイレよ」 タン「だからなんだけど、これからは男子トイレを使うつもりはないか?」 ウンサン「もう、本当に」 タン「お前のせいじゃないっておバカさん。何ですぐに泣くんだ」 ウンサン「企業や株式とかのあんたの世界がよく分からないから聞くんだけど、私があんたを守れる方法は本当にないの?」 タン「お前が自分を守ろうと(俺を)傷つけてたのはいつだったかな。今はお前が俺を守りたいって?」 ウンサン「そうよ。何よ。どうしたらいいのよ」 ロッカーにいるウンサンのところにチャニョンがやってくる。 チャニョン「誰かの話だけど。俺には至急の時以外に過ごす時間は贅沢だというのに、さてその子がどこかの男子生徒とは校内で手をしっかり繋いで・・・」 ウンサン「やめなさいよ」 ボナ「ちょっとチャウンサン。あんたは私の彼氏と何をそんな風にヒソヒソ話をするのよ。何をやめなさいって?」 ウンサン「私は今あんたの彼氏から脅迫を受けてたのよ。2人であとで会いましょう」 ボナ「脅迫?あんた脅迫したの?」 チャニョンにたしなめられたボナのところにイェソルがやってくる。 イェソル「チャウンサンすごいわね。ユンチャニョンまで?そのまま別れなさいよ」 ボナ「何を言ってるのよ。私たちが何で別れるのよ」 イェソル「あなたのために言ってるのよ。正直ユンチャニョンに何か見れる物がある?所詮秘書室長の息子じゃない」 ボナ「あんた今何て言った?」 イェソル「正直そうじゃない。あんたがもったいないわ」 ボナ「ちょっとカンイェソル。私は自分が勿体無いなんて思ったことないわ。すぐに謝りなさいよ」 イェソル「前もって気をつけなさいという話よ。あんたもチャウンサンに奪われて泣いて喚いたりしないで、誰かの破談の話が出たのを見てみなよ」 ラヘル「その誰かの話はもしかして私の話?誰がだって?私が破談になったって誰が言ったの?」 イェソル「キムタンとチャウンサンが手をつないで(学校に)きたけど?あんたの婚約パートナーじゃなかったっけ?あんたの家はきな粉になってキムタンは乗り換えたんだと全校生徒がみんな騒いでいるわ」 ラヘル「うちの家がどうしてきな粉なのよ」 イェソル「あんたの本当の父親と母親が離婚する時もあんたの母親は会社の半分をきっかりもっていったでしょ?そして次のターゲットはヨンドの父親?これがきな粉でしょ」 ラヘル「私がそのまま知らないふりをしてあげようとしたのに、あんたは私が一体何をするかわかっているの?」 イェソル「何を?ただ気になるから聞くんだけど?」 ラヘル「じゃあ、私も気になるから聞こうか?あんたは一体どんなつもりであんたの母親がサロンのママだということを隠してるの?」 ボナ「何? あんた本当なの?」 周りの生徒たちもびっくりする。 ラヘル「ボナが聞いてるじゃない?本当かって。答えなさいよ」 ボナ「カンイェソル、呆れるわ。それを棚に上げて秘書室長の息子がなんだって?」 ラヘル「イボナ、私と昼食一緒に食べない?」 ボナ「え?」 タンが食堂に来てみるとみんなが騒いでいる。 ユラヘルとイボナが社会配慮者を懲らしめているという。 行ってみると社会配慮者をいじめる席にイェソルを立たせて、前に座っているラヘルとボナ。 ボナはラヘルに巻き込まれてしまい気まずい顔。 母親がサロンのママだということを隠していたことを暴露し、イェソルに社会配慮者の席に座る様に命令するラヘル。 そこにタンとチャニョンがやってくる。 チャニョン「イボナ、今何をしてるんだ?」 ボナ「ちょっと理由があって。さっきイェソルが(チャニョンをバカにしたから…と言おうとしたが)」 女の話に入ってくるなとラヘルに言葉を遮られる。 自分のせいでラヘルが荒れているのがわかるタンは、イェソルの代わりに自分が社会配慮者の席に座る。 キムタンがその席に座りびっくりする生徒たち。 ラヘル「キムタン、何してるの?」 タン「何してるって?ご飯食べてるだろ。何で食べないんだ?じゃあ俺が食べるぞ」 ラヘル「あんたはその席がどんな席か分かってるの?」 タン「その席?ああ、食べ物と一番近い席か?」 タンがその席に座っているのを見て固まるウンサン。 その時ヨンドもやってくる。 ヨンド「お前は今何してる?」 タン「もう何度言ったら分かるんだ。ご飯食べてるんだろ。ご飯を食べようぜ」 ヨンド「ルールを無くそうと?」 タン「俺が作ったルールだから俺が無くすんだ」 ヨンド「作ったのはお前だが維持して来たのは俺だ。俺の許可もなしにこうするのは礼儀じゃないだろ。お前のルールじゃない。何で無くせないか教えてやるよ。その席はこんな席だ」 タンのジャケットにカレーを付けるヨンド。 その場にいた全員が凍りつく。 タン「昨日まではこの席がこんな席だったけど今日からはこんなことできない席だ。チャウンサン(喧嘩して)ごめん」 立ち上がりヨンドについて来るように言うタン。 耐えられずタンを連れ去るウンサン。 ボナを連れ出すチャニョン。 みんな掃けて、孤独なヨンドとラヘルが残る。 ウンサン「待ってよ。一体どうしてそうなるのよ、あんたたちは。そんなことして気持ち良い?」 タン「俺が始めたんじゃないだろ?チェヨンドが先に・・・」 ウンサン「あいつがああいうことするのを一、二度しか見たことないの?あんたがやたらと全部に強く反応するからでしょ?」 タン「じゃあ、あそこで我慢しろって?どうやって我慢できるんだ。匂いを嗅いでみろ。まだカレーの匂いが・・・」 ウンサン「チェヨンドは小学生のガキでしょ。だけどあんたは中学生ぐらいになったと思ってたのに」 タン「それは・・・」 一方チャニョンとボナ。 チャニョン「イボナ、お前は何だ?お前は一体なんて事をしたんだ」 ボナ「私だけが悪いんじゃないの。私が初めから悪かったんじゃないんだって」 チャニョン「順序が大事なわけじゃないだろ?」 ボナ「カンイェソルが先に秘書室長の息子は見れる物がないなんて言うから、そうなったんだもん」 チャニョン「それでもお前はあの子と同じだったらダメじゃないか?イェソルの言葉は合ってるじゃないか。お前があそこで腹を立てたのは(そっち側を煙たがってたん)じゃないのか?お前はこれまで俺側(社会配慮者)を煙たがってどうやって付き合ってきたんだ?」 ボナ「そういう話じゃないでしょ今」 チャニョン「お前がそんなことをするなら、俺ががっかりすることを考えなかったのか?お前はそんなことしかできないのか?」 ボナ「あんたをがっかりさせた私とこれまでどうやって付き合ってきたの?今まで?私が何であんな程度の奴らのためにあなたにがっかりされないといけないの?どうして!」 チャニョン「まあ、よく言うよ」 ボナ「行ってよ。見たくない。消えて」 とばっちりを受けて喧嘩してしまったボナとチャニョン。 この二人にも根本的な階級の差が。 家に帰ってきたタン。 タン「ただいま帰りました」 会長「もう帰ってくる必要はない。昨日からお前はうちの家の屋根の下に住む資格は無くなった。家から出ろ」 ギエ「あなた、本当にそんなことを。タンが出たって起こったことがなかった事になるわけでもないのに」 会長「こいつの人生を楽にしてやろうと掛けた保険だ。それが嫌だという奴を捕まえてあげる理由はない。財布、携帯、コート、全部おいていけ。予備の皿が嫌だという奴だ。わしの金を使って買った物をもって出ては行けない。お前は少し後悔する必要がある」 タン「制服や靴は下さい。これから自分で稼いでお返しします」 会長「そうだな。学校は行かないと」 タン「ラヘルが俺の人生の保険だということは俺も分かってます。だけど保険が俺の人生になってしまったらだめじゃないですか。お父さん、これまでありがとうございました」 家を出てきたタンは、ウンサンにタクシー代の建て替えを頼む。 財布もないのにタクシーに乗ってきたタンに呆れて叩くウンサン。 後で返すとタン。 タン「あ!痛いじゃないか!」 ウンサン「出ろと言われたら出るわけ?あんたは・・・」 タン「じゃあどうしたらいい?」 ウンサン「本来両親が出て行けというのは、謝れば許してあげるという意味なのを知らないの?」 タン「悪いことしてこそ謝るんだ。いったん飲み物を一杯だけ飲もう。後で返すよ」 ウンサン「水は無料よ。水を飲みなよ」 仕方なく水をがぶ飲みするタン。 タン「携帯ちょっと貸してくれ。お前はヒョシンの電話番号知ってるだろ?」 ウンサン「ヒョシン先輩の?何で?」 タン「お金を借りないと」 ウンサン「あんたはどうしてお金を借りることから考えるのよ」 タン「チョミョンスの電話番号も知ってるか?ユンチャニョンのは知っててボナは?」 ウンサン「チェヨンドは?」 タン「あ〜電話しろよ早く。通話費は後で返すよ」 ウンサン「これからどうするの?財布もカードも全部とられたんでしょ?一、二週なら耐えられるけど、その後はどうするの?」 タン「自活するよ」 ウンサン「どういう方法で?」 タン「俺が勉強をうまくやって、成功してみせるよ」 ウンサン「いっそのことKpop Star(毎週土曜日にやるオーディション番組)に出なよ」 タン「ダメだ。歌はうまくない」 ウンサン「勉強はちゃんとできるのかって」 タン「あ〜、もう」 例の作業室。 タンは3人に依頼。 タン。 「みんなの時間を俺のために費やして貰って有難い。単刀直入に聞くけど今夜は誰が泊めてくれるか?」 「それに明日の朝は誰が一緒に車に乗せてくれるか?」 「では誰が俺の食べ物を今日から食べさせてくれるのかな?」 「ところで、ボナは?」 「みんなそうなのか?」 「ヒョシンもそうなのか?」 ボナが入ってくる。 チャニョン「イ・ボナ!そこまでだ。俺がそっちに行く」 ボナ「どうしてそんなことになったの?」 タン「話せば長くなる。つまり、怒った父さん、泣いている母さん、そして平手打ちを食らったというのが大体の所だ」 ボナ「あんた本当に叩かれたの?」 ヒョシン「あ〜よく分からないが大変な問題のようだな。今夜はどこで寝る?俺の家に来たいのか?」 タン「いや、前にもそんなことを聞いたけど兄貴の母親は怖いから行かない」 ヒョシン「そうだ。怖い。追い出された奴のことが羨ましくなったのは初めてだ」 その後ヒョシン自宅。 母親が入ってきて。 母「これが明日のインタビューの時に着る物よ。靴は明日選ぶからね」 ヒョシン「何のインタビュー?」 母「大学の面接だわ。前回受けなかったから私がまた頼んだのよ」 ヒョシン「また頼んだ?」 母「ええ苦労したのよ。それに、これは医者の診断書だから、行く前にちょっと目を通しておきなさい」 ヒョシン「検事総長の息子に向かって裏口入学をしろと言うのですか?僕が思いも寄らなかったことをやっているのですよ?」 母「・・・」 ヒョシン「どうしてこんなことまで・・・」 母「・・・」 ヒョシン「どこまでやるつもりなのですか?!死にそうな気分だ!」 母「そんな脅しに乗るとでも思っているの?勝手に好きなようにはさせないわよ。母さんには自信あるからね」 カフェの前。 ウンサンはボナにタンと一緒じゃないかと電話。 そこにギエ。 ギエ「ここがあなたが働いている店なの?」 ウンサン「はい」 ギエ「ここで寝泊りしているの?」 ウンサン「ええ、スタッフの宿舎が良いので…」 ボナの家にいるとは言わないウンサン。 ギエ「私が出て行けって言ったからって、まともに受けるの?勝手に出て行くなんて、あんまりだわ。日々寒くなっていくのに、行くところがないなんて・・・」 ウンサン「・・・」 ギエ「私だってあんたのお母さんに合わせる顔もなくなると思わないの?」 ウンサン「・・・」 ギエ「あんたを追い出した後は私が手足を伸ばして眠れないとか、あんたのお母さんの食事だって喉を通らないって、そう思ったことないの?いつの間にか顔つきだって批判的になっているみたいだわよ」 ウンサン「・・・」 ギエ「タンが出て行ったことを知っているの?」 ウンサン「すみません」 ギエ「いいのよ。私の責任だわ。でも、どこに行ったのか分かる?」 ウンサン「・・・」 ギエ「ここに来たでしょう?!携帯も置いて行ったから心配で病気になりそう。どうして答えないの?タンは来たのでしょう?」 タンが登場。 タン「ああ来たぞ。どうかしたのか?」 ギエ「きっとこんなんだと思ったわ。ここに来たら会えると思ったわよ」 バシッ! タン「痛いよ!」 ギエもウンサンと同じようにタンのことを叩く。 タン「まずは話だろうに!どうして俺が好きな女たちは最初から叩くんだ?!」 「!」(ウンサン) ギエ「帰らないの?母さんは連れ戻しに来たのよ!帰りましょう。帰って父さんに許しを請うのよ」 タン「追い出されたのにどこに行こうと言うんだ?戻らない」 ギエ「戻らずにどうするの?2人で一緒に住むとでも言うの?もしもあの人が知ったら・・・」 タン「会長はもう知っているさ。いつも誰かが後を付けているからな」 ギエ「え?そんなことまで?まずは車の中で話をしましょう。あんたもどうして立ちっぱなしなの?言ったことが聞けないの?」 ウンサン「私が行きます。奥様、私がまず戻ります」 ギエ「そうしてくれるの?」 タン「やあ、お前が車に乗って俺は外に置いてきぼりなのか?」 ウンサン「だから私が先に乗るんじゃない。あんたも乗りなさい」 ギエ「お〜やっぱりあんたは賢いわ」 ウンサン「・・・」 ギエ「今日からはこの子が私の保険だわ。タンも乗りなさい」 タン「は〜母さん!ところで携帯は持ってきたのか?」 ギエ「?!」 タン「それに俺の着る物は?」 ギエ「は〜」 タン「母さん、俺はこんな格好で外をうろついているんだぞ」 ギエ「だったら凍え死んだらいいのよ」 タン「そんなことを本当に思っているのか?俺の恋人のことを宜しく頼むからな!行くからな、母さん」 ギエ「は〜携帯と着物を持っていきなさい」 タン「2人はお似合いだぞ!後でまた電話するからな!」 ギエ「は〜、あの子はあんたを私に押し付けて・・・。どうやって信用しているのかしらね」 ウンサン「・・・」 帰ってきたウンサンを見て母は驚く。 ウンサン「奥様が連れ戻しに来てくれたのよ」 母「わざわざ?どうして?叱られたの?」 ウンサン「いや。荷物をまとめないといけないし、母さんにも会いたかったからよ」 母「良かったわ」 ウンサン「会長の気分はどうなの?母さんに対して何か言っているの?」 母「社長も出て行ったしね。ちょっと待って。まずは何か食べるものを作るわ」 ホテル ゼウス。 追い出されたタンは兄のウォンを訪ねる。 ウォンの冷静なまなざしとは対照的にタンは満足顔。 お盆にのせた食事を嬉しそうに頬張るタン。 タン「父さんに平手打ちをくらった」 ウォン「聞いている」 タン「兄貴が出て行ってからは何も言わない。どうして一文無しにして追い出せるのかな?俺が私生児だからかな?悲しいもんだ」 ユン室長から電話。 ウォン「ユン室長が持っている株式を全部タンの名義に変えるということなのですか?」 ユン室長「はい」 ウォン「了解しました。後でまた話しましょう」 これまで会社のことは何も知らなかったタン。 タン「俺のことか?」 ウォン「何も知らない振りしているのか?」 タン「・・・」 ウォン「俺はここでお前と一緒に寝るわけにはいかないから別の部屋に行け」 そう言ってウォンはタンにクレジットカードを渡す。 しかしホテルのフロントではチェックインを断られる。 似顔絵と共にヨンドが仕組んだようだ。 ヨンド「1にも2にも3にもお前がキムタンであること4番目にはバイクのことで通報したことそして5番目はタンが学校のルールを破ったからだ」 タン「それが面白いのか?」 ヨンド「ああ、面白い。結局は兄さんのところに戻るしかないだろうな。きっと家族の苦しみが待っているだろうな」 タン「そうだな、そんな話は嫌いだがお陰で今日はあり難い日になるようだ。助かった」 おかげでまた兄のところに戻れたタン。 話をしたいタン。 冷たいままのウォン。 タン「兄さん寝たのか?本当に?」 ウォン「・・・」 タン「兄さんには聞きたいことがたくさんある」 ウォン「・・・」 タン「話したいこともたくさん・・・」 ウォン「・・・」 タン「兄さんはもう寝てしまったんだな・・・」 タンの切ない兄への思い。 同じく気になっているウォン。 しかしビジネス優先の兄の態度は崩せないのか・・・。 翌朝は兄に送ってもらって嬉しそうなタン。 タン「ありがとう送ってくれて」 ウォン「早く降りろ」 タン「あ〜。・・・兄さん!仕事が終わったらここに来て・・・」 ウォン「・・・」 タン「気をつけて・・・」 そこに、ヒョンジュが通勤するところをウォンは見かける。 でも声はかけられず。 ヒョンジュの最初の授業。 ヒョンジュ「聞くところに寄れば、みんなは家のお金の裕福度によって分かれているそうだわね」 ヒョンジュ「だからこそ私はあなたたちの学力で仕分します」 生徒「・・・」 ヒョンジュ「私にとっては勉強ができる学生とできない学生の二通りしかありません。そこの携帯を持って、眉を吊り上げている生徒。眉毛を下げなさい」 生徒「・・・」 ヒョンジュ「このクラスで勉強ができる人は誰なのですか?」 生徒「こいつです」 ヒョンジュ「名前は?」 チャニョン「ユン・チャニョンと言います」 ヒョンジュ「なるほど。ではこのクラスには勉強ができるユン・チャニョンともう一人、教科書を開きなさい」 兄の恋人の鋭い言葉で『はっ!』とするタン。 微笑むウンサン。 そして話を聞かない振りをするヨンド。 キム会長とジスク、そしてユン秘書室長。 キム会長はウンサンを留学に出す準備をするように命じる。 (タンとウンサンを引き離す算段) その頃ウンサンとタン。 ウンサン「今日のあんたはハンサムに見えるけど・・・?」 タン「昨日は何が起きた?今日は遅い登校だったな」 ウンサン「とてもよく寝たからだわ」 タン「信じられない。俺のいない家でよく寝れたもんだな?」 ウンサン「兄さんとはどうなの?」 タン「同じ部屋で寝た。話もして、それに美味しいものも食べた」 ウンサン「嘘ばっかり。家にも帰らないでまだ反抗しているの?」 タン「相変わらず騙されないな。母さんはどう?またワインを飲んでいるのか?」 ウンサン「今度はあんたのスパイに仕立てるつもりなの?食べて」 そういってウンサンはドーナツを差し出しながら自分も一つ食べようとする。 ウンサン「!」 ウンサンが口に入れたドーナツにタンがかぶりつく。 バシッ! ウンサンに思い切り叩かれる。 そして間髪入れずに。 ウンサン「痛いとは言わせない」 タン「やあ!一緒のものを食べるなとは言わなかったぞ!」 タン「(深刻な顔で)昨夜は考えていたんだ」 ウンサン「?」 タン「俺たちのペースはあまりにも遅い」 ウンサン「何のペース?手を握っただけでなく屋上では・・・」 また『しまった!』という顔で言いかけて黙るウンサン。 タン「(ニヤニヤしながら)その話、突き詰めていいか?」 ウンサン「(真っ赤な顔で)何ごとにでも順番があるのよ!!」 タン「どこに行く?顔が真っ赤だぞ?」 ウンサン「放送の時間だわ!何よ!」 タン「ヒョシン先輩は学校に来ないのか?」 ウンサン「・・・」 その頃ヒョシンは面接を受けながら気が遠くなるようなストレスの中にいる。 タンの電話にも出ない。 ジスクから呼び出されるタン。 タン「傷つけてしまってすみませんでした」 ジスク「すみません?すみませんでは済まないわよ。父さんにぶたれたそうだわね。私は我慢していたけどいつまでも黙ってはいませんよ。私をあえて馬鹿にするの?!あんたの父さんのことも馬鹿にするの?!」 タン「・・・」 ジスク「2人で18年も育ててきたのよ!あんたのお父さんだってあの地位に着くまでは兄弟とも戦ってきたのよ!簡単ではなかったのよ!」 タン「・・・」 ジスク「あんたの叔父さんたちだってあんたが私生児だと分かったらタダでは済まないのよ!寄ってたかってまた争いが起こるわ」 タン「・・・」 ジスク「あんたの兄さんだって社長のポストにはたったの3年しか着いていないのよ!」 ミョンスとタン。 ミョンス「どうしてゴルフもしないお前がここにいる?」 タン「チャウンサンが現れないような場所を選んだからだ」 ミョンス「なぜチャウンサンを避けている?」 タン「こんな顔を見せたくないからだ」 ミョンス「どんな顔?」 タン「どんな態度で接するかと考えている顔だ」 ミョンス「意味わからない」 単純なミョンスには複雑なタンも理解出来なかった。 ウンサンのカフェ。 店長「もう帰る。あと5分すれば2時間の貸切の注文が入っているから楽しんでくれ」 やってきたのはヨンド。 ウンサン「あと5分で貸切だから帰って頂戴」 ヨンド「分かっている」 注文は受けられないからと言うウンサンだったが貸切にしたのはヨンドだった。 ウンサンはドリンクを差し出して後は無視。 店内の掃除を始める。 ヨンド「話は聞こえるだろう?」 ウンサン「・・・」 そういってドリンクを床にこぼすヨンド。 ウンサン「やあ!」 ヨンド「座ってくれないと残りもこぼすぞ」 ウンサン「私にどうして欲しいの?」 ヨンド「電話に出ること。話を聞くこと。目を合わせたら挨拶すること」 ウンサン「もう分かったわ。あんたが私のことを好きなことも。それに私の秘密も内緒にしてくれていることも。あんたを避けてすまないと思う。でもひとつだけ私にできることは・・・」 ヨンド「・・・」 ウンサン「私はあんたの気持ちを拒否することだわ。ごめんなさい」 ヨンド「そうか・・・落ち込むな。仕返ししたくなる・・・」 ウンサン「そうして欲しくないけど怒りを納めるのに時間がかかるならそうすればいいわ。それは私があんたを振った代償だから耐えてみるわ」 ヨンド「もう邪魔はしない。俺の心が痛むだけだからな」 そしてヨンドが取った復讐とは。 放送室。 ヨンド「マイクテスト! 1 2 3 あ あ ア〜皆さんチェ・ヨンドです。とくに大意はありませんが私が面白い話をします。ストーリーの主人公は帝国グループの次男のキム・タンです。この話は自分でもあまり気分が良くはないのですが、ここまで来るにはたくさんの出来事がありました。なのでとても神経質になっています」 放送室に向かって駆け出すウンサン。 静かに歩いているタン。 ヨンド「皆さんが知っているキム・タンは60秒以内に登場します。あ〜、たぶん皆の敵はナイルを持っているのではなくて背後にナイフを隠している男です。そして皆の傍に立っている男です。あ〜、皆さんは知らないでしょうがこれからが私が知るキム・タンの秘密です」 そして『会いたかった人が来たので・・・』と言って放送中断。 駆けつけたウンサン。 ウンサン「チェヨンド!放送室はあんたの遊び場じゃないわよ!」 狂ったヨンドはウンサンヘの想いから『この瞬間のために』と破れかぶれの行動を起こす。 逃れようとするウンサン。 しかしヨンドはドアに鍵をかけウンサンを拉致して放さない。 タンが来るがドアには鍵がかかっている。 そして中にウンサンがいることに気付く。 タンは怒りに震えてドアを蹴破ろうとするが開かない。 タン「チェヨンド・・・俺の手で!俺の腕の中で殺してやる!!!」 第14話へ |