鮫〜愛の黙示録〜 |
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第8話 イスが生きていると分かったヘウは『イス』と呼びかけながらキム代表(イス)に近づいて行くが突然気を失ってしまう。 キム代表にイスを重ねて見たヘウ。 10分ほどで意識を取り戻すと『ここの海にサメはいますか』と昔イスも見たであろう海を見に行く。 怖ければ逃げればいいとイスに言われるがヘウは怖いのではなく嬉しくてそしてイスに対して申し訳ないという気持ちなのだと答える。 ヘウはジュニョンにイスが生きていた、イスはソウルで自分の近くにいたはずだと言って先にソウルに帰ると言い出す。 『イスが生きていたとしてもこんなことをしているのがイスなら僕たちが知っているイスは死んだも同じだ。イスを助けることよりも君を守る事が今の僕には重要だ』とジュニョンはヘウに事件から手を引くように言うが聞かないヘウ。 別々の場所で同じ星空を見上げてお互いを想うヘウとイス。 サングクは本当の孫のように可愛がっているイヒョンが久しぶりに訪ねてきてくれたのでとても嬉しそう。 イヒョンがする話なら何でも面白いと言う。 イヒョンはイスの事故現場に落ちていた鍵の番号が違っていたという話をしてしまう。 イヒョンが帰った後サングクは机の引き出しから文書を取り出してページをめくる。 ページが飛んでいる理由が分かった様子。 誰かに電話して抜けたページを探すよう命じる。 イスも誰かに電話で"写真"を探すように頼んでいる。 『サングクが先に手に入れてはダメだ』とウィソンとオ地検長が部屋で密談。 チョン・マンチョル殺害事件の片が付いてウィソンは喜んでいるが地検事は『チョ検事はまだ諦めないでしょう。私ができるのはここまでです』と。 そこにジュニョン(地検事の息子)が入ってくるが地検長は急いで帰っていく。 ジュニョンはそんな父親の様子が気になる。 公園で話すピョン刑事とヘウ。 ピョン刑事はチョン・マンチョル事件が捜査打ち切りになったことをヘウに話している。 ピョン刑事「署長じゃなくてもっと上から指示が出されたんだろう。かえってよかった。ウズラの卵で岩を叩いても無駄だ。上の者たちを安心させておいて非公式で捜査するほうが効果的かもしれない。ところで明後日帰ってくると言ってなかったか?」 ヘウ「早く帰ってきました」 ピョン刑事「あのことはどうなった?何だそれ。私にも隠さなきゃならない話なのか?」 ヘウ「ロッカーにあった写真、誰が送ったのかわかりました」 ピョン刑事「誰だ?」 ヘウ「イスです」 ピョン刑事「ちょっと待て。順々に整理してみよう。だから君の話では沖縄で会った老人の話とそのペンダントがイスが生きているという証拠だということだな?」 ヘウ「はい。イスは生きています」 ピョン刑事「君も現場写真見たじゃないか。あんな事故に遭って生きているなんてことは奇跡に近い。助かったとしても大怪我をしたはずだ。そんな体で一人で沖縄まで行った。それは不可能だ」 ヘウ「混乱しているのは私も同じです。ですがイスが生きていることは確かです」 ピョン刑事「まだ断定するのは早い」 ヘウ「ですが」 ピョン刑事「これは重要な問題だ。もしあの男が生きているとしたらイスがチョン・マンチョルを殺害した可能性が高いという話になる」 ヘウ「それは違うはずです。証拠もないし。確かなのはイスは12年前の真相が解明されることを望んでいるということです」 ピョン刑事「君が直接解明することを望んでいることがもっと重要だろう」 ヘウ「わかってます。何がおっしゃりたいのか。私が諦めれば終わることではないことよくご存じじゃないですか」 ピョン刑事「こうしよう。一旦生きていると仮定して君はイスの行方を探すことに集中しろ。私は今までの捜査を継続しながら14番ロッカーにあった文書を探してみるから」 ヘウ「非公式捜査だからもっと難しくなるでしょうね」 ピョン刑事「ハァ。死んだ奴が生きていたというのに、どうしてため息が出るのかわからんな。また連絡するよ」 ヘウ「イヒョンのことですが」 ピョン刑事「まだ知らせてはダメだ」 ヘウ「わかってます。ただイスなら一度くらいはイヒョンに会いに行っていそうで。ひょっとして最近イヒョンにおかしなことはありませんでしたか?」 ふと思いつくピョン刑事。 ピョン刑事「望遠鏡!」 ヘウ「望遠鏡って?」 イスはまたイヒョンのジュース店に来て注文しようとするとイヒョンが鼻血を出す。 イヒョンのことが心配で代わりの店員の対応にも上の空。 注文したジュースも受け取らずに店を出てしまう。 追いかけてジュースを渡しに来たイヒョンに病院に行くように勧めるがイヒョンは『だれが鼻血で病院に行きますか』と行くことを聞かない。 イスの行方を探すことになったヘウはキム係長にイスの事故当時現場近辺でけが人の治療をした病院などがないか調べるように頼む。 留守中に溜まった仕事で忙しいヘウ。 『具合はどうですか』とイスからの電話。 イス「明日用があってお宅に伺うんですがいらっしゃいますか?」 ヘウ「出勤しなくてはいけないようです」 ヘウに会えなくて残念そうなイス。 イス「では、またの機会に」 ピョン刑事の巧みな捜査でイヒョンが当選したイベントは望遠鏡を提供した会社に"ある人"が頼んだものだということが分かる。 その人は以前ピョン刑事が捜査で会ったこともある「歴史を正す会」の人だった。 会員「実は私も誰だかわからない男性に頼まれたんです。優しそうに見えました。それより早くカン・ヒス先生を殺害した犯人を捕まえてくださいよ!」 『思ったより早く探し当ててきましたね』と電話で話すイス。 実は理解ある協力者を得ていたのだった。 望遠鏡を送ったのもイスだと考えるヘウ。 ヘウ「星や宇宙に関心が強かったから・・・顔は変わっていないようですね"優しそうだった"って」 ヘウはイスとの思い出が詰まった母校にやってくる。 先に来ていたイスと同じように思い出の場所の図書室でイスのことをを思い出している。 イスは見つからないように隠れているが自分がイスであることを言い出せないことがもどかしくてたまらない。 突然ヘウは何かを思いついたように急いで家に帰っていく。 高校のアルバムに挟んであったイスの写真を取り出したヘウはまた職場に向かう。 沖縄で会った老人に携帯に写真を送るので例の少年かどうか確認してほしいと電話するが老人は携帯を持っていなかった。 ピョン刑事は珍しく早く帰ってきて"クビになったの?"といわれてしまう。 最近鼻血をよく出すイヒョンの体を心配するピョン刑事(養父)と養母。 韓医に連れて行こうと思うのだけれどもイヒョンが行きたがらなくて困った様子。 イヒョンの頑固は(養)父譲りだ。 イスの写真をもって職場に戻ったヘウにジュニョンから電話。 ジュニョン「ドンスから久しぶりに飲もうと誘われたんだが、君も来ないか?」 ヘウ「まだ仕事が残ってるからいけないわ」 ジュニョン「仕事が早く終わったら電話して」 ドンスはジャイアントホテルに就職したことをジュニョンに話す。 キム・ジュン代表の運転手で沖縄行きの航空券をジュニョンに届けたのは自分だと言う。 『ついでもあるからキム代表も呼ぼう』というジュニョンだがドンスはなにか不都合がある様子。 『代表は"男が好き"なんです』と。 初仕事のときの冗談を真に受けている。 隣人の携帯が借りられた老人にイスの写真を送り確認してもらう間落ち着かないヘウ。 結局『雰囲気は似ているんだが顔が違う』という返事に落胆する。 『どうなっているのかしら』と考えながらジュニョンが待つホテルのバーに向かう。 そこでイスが人とぶつかって肩を気にする様子を目にすると老人が『少年は肩と足がちょっと不便なようだった』と言っていたのをふと思い出す。 これまでのキム代表の行動も腑に落ちないところがたくさんある。 ヘウはイスに近づく。 ヘウ「あなた、誰なんですか?」 イス「私が誰なのか、チョ・ヘウさんのほうがよく知っているはずです」 第9話へ |