鮫〜愛の黙示録〜 |
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第4話 『12年前イスが死んだ理由を知りたければここに来い』という電話を受けてジュニョンと一緒に車で向かうヘウ。 途中イスの車とすれ違うが気づかない。 倉庫に着いたヘウはそこで殺されたチョン・マンチョルを見つける。 胸には血で描かれた大きな円。 ヘウはこれが12年前イスが殴り掛かった刑事だということを思い出す。 刑事部の検事であるヘウは新婚旅行を延期して捜査に専念する。 ホテルの部屋で昨日のヘウを思い出すイス。 復讐を始めてしまったことを後悔しているようにも見えるが12年前の事故のことを思い出して気持ちを新たにする。 12年前、事故にあったイスを助けたのはヨシムラ・ジュンイチロウだった。 東京の病院で治療を受けているイスは事故のけがで顔が変わってしまったことを悲観して自殺しようとするがヨシムラに止められる。 ヨシムラ「治療が終わっても肩と足の痛みは多分一生続くだろう。そんなに急がなくてもその時になれば人間ならだれでも死ぬ」 イス「なぜ僕を助けたんですか?」 ヨシムラ「死にそうだったから」 イス「だったらそのまま死なせてくれればいいでしょう。何の権利があって僕を助けたりしたんですか?」 ヨシムラ「少なくとも私は感謝の言葉を聞けると思ったんだが?」 イス「助けてくれと頼んだ覚えはありません」 ヨシムラ「ハン・イスではない別の顔で生きていくのがそんなに怖いか?」 イス「偉そうにするのはやめろ!何も知らないくせに」 ヨシムラ「これだけは知っているぞ。生きていればいつか必ず機会が訪れるということ。人生には何があるかわからん。だがその不幸というものに立ち向かう勇気がないのなら逃げてもかまわん。死にかけていたお前を助けたのは人としての私の義務だったがこれからはお前が選択しなくてはならないお前の人生だから。すべてが終わったように見えても生きていればいつか必ず機会が訪れる。それを忘れるな。ハン・イス」 チョン・マンチョルがひき逃げ事故の担当刑事で『イスが死んだ理由を知っている』と言っていたことからイスの死とひき逃げ事故に関係があると考えたヘウはひき逃げ事故の再捜査を始める決心をする。 店のウインドウに飾られた天体望遠鏡を眺めるイヒョンを見つけたイス。 「お金をいっぱい稼いだらお兄ちゃんに天体望遠鏡を買ってあげる」と言っていたことを思い出したイスは懐かしさのあまりイヒョンに近づこうとするのをこらえてイヒョンに気付かれないように後をついていく。 イヒョンが働くカフェにヘウが訪ねてくる。 イスが事故にあった日に何か変わったことがなかったかと聞かれたイヒョンはオルゴールから出てきた鍵のことをヘウに教える。 イスが持って行って事故現場に落ちていたということも。 鍵のことを聞いたヘウはピョン刑事を訪ねる。 ヘウ「おごってくれるって言ってましたよね」 ピョン刑事はヘウにこの事件から手を引かせようとするがイスの無念を自分の手で晴らしたい、私にはその義務があると言ってヘウは言うことを聞こうとしない。 食堂で。 ヘウ「ク〜うまい。昼酒はこうやって飲むと余計にうまいそうですよ。どうして召し上がらないんですか?」 ピョン刑事「俺の言うことを聞いてくれればいいんだが。ヘウ、お前の気持ちが分からなくもないが・・・」 ヘウ「私もおじさんの気持ちわかります。感情が混じるとどうしても捜査に支障が出るということもわかっています。それでもおじさん、私はイスがどうして死んだのか、誰のせいなのか、いったい何のためだったのか、明らかにする義務があります。必ず私がしなくてはいけないことなんです」 ピョン刑事「ヘウヤ」 ヘウ「私のあだ名聞いたことないですか?強力な奥歯!食らいついたら離さない。奥歯をグッと食いしばって飛びかかるからって付いたとっても魅力的なあだ名なんだけど。聞いたことありません?評判がパッと広まったのに」 ピョン刑事「俺の評判は聞いてないか?」 ヘウ「バカ頑固大魔王。バカが付くくらい筋金入りの頑固者。あぁ言いにくい、知ってます知ってます」 ピョン刑事「さぁ、じゃこの話はこれで終わり。冷めちまう、食べよう」 ヘウ「私、一生後悔しながら生きていきたくありません。正直いうと怖いです。おじさんの言う通り犯人の意図が恐ろしいとも思います。それでも、私の手で真実を直接見つけなければ怖いからってここから逃げ出せば、私は一生後悔しながら生きることになります。イスはこの世から消えたのにイスのお父さんは毒殺されたのに、この事件で逮捕された人は誰もいません。何の結末もなしに結局誰も見向きもしない事件になってしまいました。ひょっとするとイスの無念を晴らすことができる唯一の機会かもしれません。感情に惑わされないでうまくやります。十分耐えられます。イヒョンのためにも私がしなくちゃいけないことなんです。助けてください。おじさん」 肝心の鍵のことを聞き忘れたヘウはピョン刑事に電話する。 鍵は証拠として保管してあったのに無くなった。 内部関係者の仕業だというのだ。 ホテルのロビーでヘウを見つけたジュニョンは疲れているヘウを休ませようとする。 部屋に上がるエレベーターで偶然イスとイスの秘書も一緒になる。 二人の会話の中で昔イスから聞いた言い回しを聞いて驚くヘウ。 仕事の用件だけを伝えて部屋を出ようとするチャン秘書に運転手が必要だといってイスはキム・ドンスの電話番号を渡す。 早速ドンスに連絡が入る。 ドンス「ジャイアントホテル!?スゲー!」 大企業への突然の就職に喜ぶドンス。 日本のジャイアントホテル代表のキム・ジュンの写真を見つけるように指示するジュニョン。 インターネットで調べても写真が出ていないと言われる。 部屋で休んでいるヘウは夢にうなされて目が覚める。 ちょうど入った携帯へのメッセージを見て真顔になって出かけるヘウ。 着いたところは高校の図書室だった。 シャガールの本を開くと一枚の写真が落ちる。 そこにピョン刑事も同じメッセージを受け取ってやってきた。 今日はイスの父親が殺された日だと。 犯人はこの日に合わせて事件を起こしたのだと察する。 父親の葬儀(散骨)をした場所を訪れたイス。 花が手向けられているのを見てイヒョンがちゃんと父親の命日を忘れていないことに感心する。 そこにパク女史も花を手向けにやってくる。 イスであることに気付かずイスの父親に片思いしていたという話をされるイス。 イスはパク女史を車で送る。 図書室で鍵の話を続けるヘウとピョン刑事。 駅のロッカーからイスが何か重要な証拠を見つけたようだから当時の駅員に話を聞きたいと思ったヘウだったが駅員はその日以来失踪しているというピョン刑事の話に驚く。 ヘウがこの事件に関係しないほうがいいと思っているピョン刑事。 チョンマンチョルの解剖結果も秘密にしていたがヘウからきかれては教えないわけにはいかない。 イスの父親と同じ毒物が検出されたこととひき逃げ事故に目撃者がいたことを仕方なく教える。 高校生になった目撃者になぜかキム捜査官が先に接触している。 オ検事(ジュニョンの父親)がサングクのもとを訪ねひき逃げ事故の担当刑事だったチョンマンチョルが殺されたことを伝える。 ウィソンがマンチョルから脅迫されていたのでウィソンがかかわっているのではないかと心配したからだ。 ヘウとピョン刑事が目撃者の少年に事故のことを聞いても”覚えてない”と何も話してくれようとしない。 ピョン刑事が犯人が落としたという時計のことを聞いても無駄だったがヘウはイスに”社長の時計は家にあるか”と聞かれたことを思い出す。 イスはホテル買収のためグランブルーホテル社長を訪ねる。 もうカヤホテルと約束しているからという社長の過去の悪行の証拠を突きつけカヤホテルとの約束を破棄するようせまる。 別荘の外。 腕時計のことでひき逃げ事故と父親の関係を疑い始めたヘウはウィソンを問い詰める。 ヘウが捜査を担当すると言っても”関係ない”と否定するウィソンだが当時の担当刑事が殺されたので再捜査をすることになったと聞いて驚く。 サングクはヘウとジュニョンに何日かゆっくり休んでいくようにと言うが『明日の昼食には重要なお客さんを招待しているからそのつもりでいなさい』と付け加える。 頼まれていた資料を届けに来たチャン秘書。 イスが疲れてソファで寝てしまっている。 イスの手から落ちたサメのペンダントを見てイスとの出会いを思い出す。 眠っているイスの口から「ヘウ」の名前が。 翌朝寝坊したヘウ。 ジュニョンが準備した朝食を食べると散歩に出かける。 ジュニョンは部下から送られてきたキム・ジュン社長の写真を見て驚く。 イスのことを思い出しながら歩くヘウを後ろから見ているイス。 湖まで行くとそこにイスがいたのでヘウはとても驚く。 そこは二人しか知らないヘウの秘密の場所だったから。 第5話へ |