星から来たあなた |
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第6話 雨の中パク刑事の車から飛び出しソンイのもとへと向かうミンジュン。 心は朝鮮時代へとオーバーラップする。 イファ「ついてこないでください。軍卒たちが私達を追っています。行ってください。旦那様がいた場所へ戻ってください」 ミンジュン「わたしが守ると言いませんでしたか?あなたが傷つくのは嫌です。だから一緒に行こう」 右手を差し出すミンジュン。 左手では腹部を抑えている。 手を握り逃走する二人。 現代のミンジュンはトラックが横切った瞬間にパク刑事の目前から消える。 ミンジュンは瞬間移動してマンションのロビーに落ちしたたか尻を打つ。 警備員が気づき『誰ですか?』と呼び止める。 ミンジュン「あ〜、それは入居者です。2302号。来ていくらも経ってないようですねお二人共。昔の方達は顔をよく知っているのですが。ではご苦労さま」 突然空から落ちてきたようだと言いミンジュンを呼び止める警備員たち。 チェギョンの来訪。 ソンイの家ではすでにジェギョンが家の中に入っている。 コスタリカ産のコーヒーを振る舞おうとしたソンイだったがきれており結局はインスタントコーヒーを振る舞うことになる。 隙を見てジェギョンは衣装部屋に行き物色し始める。 すでにCCTVに映っていたポーチの中にはユラのポーチは入っていなかった。 そこに『そこでなにしてるの?』とソンイが顔を出す。 ジェギョン「女優のドレスルームがどのようにできているのか見物。オレが失礼だったか?」 ソンイ「コーヒーを飲みましょ」 大丈夫なのかとソンイを気遣うジェギョン。 逆に怪訝な表情をして『オッパは大丈夫なの?』と問うソンイ。 ジェギョン「オレ?どうして?」 ソンイ「実はオッパとユラ姉さんの仲を知ってるのよ。二人あの日結婚発表をしようとしたんじゃないの?」 ジェギョン「どうしてそう思う?」 ソンイ「わたし聞いたのよ。二人が話すのを」 立ち上がり『何を?どこまで?』とジェギョン。 ソンイ「あの日二人トイレの前で喧嘩したじゃない。結婚発表の問題で。ちょっと聞いても短い間のようではなかったのだけど」 ジェギョン「その話誰かにしたことあるか?」 指輪を触りながら問うジェギョン。 ソンイ「いいえ、そんなこと誰に話すのよ。わたしはただユラ姉さんとそんな仲だったのに姉さんがああなって。二人がああして喧嘩したのが最後ならオッパがすごく心が痛いのではないかと。慰めてあげたくて」 ジェギョン「おまえがあの日すべて聞いたんだな・・・。事が煩わしくなったな」 怖い顔のジェギョン。 ソンイ「え?」 笑顔で振り返る。 ジェギョン「おまえ、不眠症だと言ってなかったか?」 ソンイ「ただまあ、鋭敏なときはちょっとひどくてそんな時は睡眠剤を飲んでるわ」 ジェギョン「健康管理には気をつけろよ。ユラがああなったからおまえも気になって寄ってみたんだ」 ソンイ「ありがとう、オッパ」 フィギョンの来訪。 チャイムが鳴る。 ソンイが出てみるとフィギョンだった。 ソンイ「ちょっと、あんたどうしたの?」 フィギョン「おい、おまえいったい連絡もダメで」 そして男性物の靴を発見して『これ、誰だ?どんなやつだ?おとなりのあいつか?もしかして?あいつなのかって!』と言う。 フィギョンの頬をつねるソンイ。 ソンイ「おまえの兄さんだ、こいつ」 フィギョン「え?兄さん?兄さんがどうしてここに?」 ジェギョン「ある人にちょっと会いに来て、思い出して来たんだ」 フィギョン「いくら兄さんでも兄さんも男だしオレのソンイの家の中でこうして二人でいるのはおれちょっといやなんだけど」 ジェギョン「顔を見て元気なことを確認したからよかった。オレはもう行くよ」 ソンイ「帰るときにこいつも連れて行ってください」 フィギョン「オレはいま来たんだぞ。兄さんは帰って。母さんに今日は帰らないかも・・・」 フィギョンの後頭部をひっぱたくソンイ。 呆れ笑いするジェギョン。 ミンジュンの誤解は解け開放される。 その際に警備室のモニターでジェギョンを見て焦るミンジュン。 ミンジュンの来訪。 ソンイの家のベルを鳴らすミンジュン。 フィギョンが出てきて『先日は病院ですごくありがたかった。あんたのせいで警備員と一触即発だったんだぞ』とフィギョン。 ミンジュン「チョン・ソンイはどこにいる?」 フィギョン「はっ?チョン・ソンイどこか?ソンイがおまえの友達か?恋人か?」 フィギョンを外に突き飛ばしソンイの部屋に入るミンジュン。 ソンイ「いまベルを鳴らした人はそちらだったの?」 『ソンイ、ドアを開けろ』とけたたましくベルを鳴らしドアを叩くフィギョン。 ソンイ「なによ、今日に限ってうちに訪ねてくる男性がどうしてこんなに多いの?」 ミンジュン「大丈夫か?」 ソンイ「何が?」 フィギョン「おい、お隣!ドアを開けろ」 ソンイ「あいつは外でどうしてああしてるのよ」 ソンイの手をつかむミンジュン。 ミンジュン「外にいる人でなくここに来た人は誰かいなかったか?」 ソンイ「誰?ジェギョンオッパ?」 ミンジュン「それは誰なんだ?」 ソンイ「外でドアをノックしてる人のお兄さん。あいつとは違って非常に人格的に素晴らしくS&Cグループの後継者でもある人よ。けれどそれがどうして気になるの?」 相変わらずドアを開けろとうるさいフィギョン。 ドアを開けに行こうとするソンイの手を捕まえるミンジュン。 ミンジュン「どんな女性がドアを開けろと言われてすべて開けるんだ?」 ソンイ「何を全部開けるのよ?」 ミンジュン「どんなやつらだと知ってむやみに家の中に入れるんだ?恐れがないのか?女性が!」 ミンジュンお手を振り払う。 ソンイ「そうねほんとに。そちらがどんなやつか知っててむやみに家に入れたわねわたしが。恐れもなく」 ミンジュン「いま、わたしの話をしてるんじゃないじゃないか。わたしを除いて他の男・・・」 ソンイ「どうしてあんたを除いて?出ってって、NOW!」 ミンジュンの背中を押すソンイ。 ミンジュン『ちょっと待て、わたしは誰かがわたしの体に手で触るのが苦手だ・・・」 ソンイ「苦手だなんて言ってるわね」 お構いなしに押し出すソンイ。 フィギョン「ソンイ、大丈夫か?こいつがなにか変なことをしたんじゃないか?」 ミンジュン「よく見ろ。わたしは変なことをするような人じゃない」 フィギョン「おまえ、オレがこの前言ったろ?パッと見ても人相が変だぞ」 ミンジュン「長く生きてみるものだな。わたしはそのような声を初めて聞くのだが」 フィギョン「どうして?たくさん聞いたようだけど?」 ソンイ「ちょっと、わたし今日すごく疲れてるのよ。もう行ってくれない?」 フィギョン「そうだな、もう行けよ」 ソンイ「おまえも!」 フィギョン「おい、オレたち何日ぶりかに会ったのに。コーヒー一杯だけ・・・」 ドアを閉めるソンイ。 ミンジュンV.S.フィギョン。 フィギョン「おい、お隣!ちょっと会おうか。話があるんだが」 ロビーで話す二人。 相場の二倍払うから部屋を出ろというフィギョン。 無駄な話をするなら帰るとミンジュン。 ソンイに対してどういう考えなのかわからないがすべての考えをやめろというフィギョン。 どうしてかと問うミンジュン。 フィギョン「チョン・ソンイ、あいつはオレの女だから」 ミンジュン「オレの女・・・それは合意してるのか?」 フィギョン「合意は、まあちょっとそれは若干不十分だけど・・・必ずするさ」 冷笑するミンジュン。 こんな話までするつもりはなかったが自分たちは特別な仲だと、中学校の時から塾や卒業式、初めての無酒と一緒だったしこれからもそうで死ぬまであいつの人生の責任をもつというフィギョン。 ミンジュンの講義。 ミンジュン「嫉妬は人間の感情のうち、最も低い側に属する稚拙で幼稚な感情です。相手の愛情が他の人に向かうかも知れないという恐怖で始まった感情だからです」 その後の講義内容を要約すると母が他の子供を抱いたりすることに嫉妬するように成人になっても退行して、幼稚な話と行動をしながら嫉妬の感情を表現すると言っている。 女子学生「教授は誰か好きでも嫉妬のようなことしませんか?」 フィギョンとの会話を思い出すミンジュン。 フィギョン『オレの話をわかって聞いただろ?だからオレのソンイの家野周辺をいたずらにうろちょろするな』 ミンジュン『今日は用事があっていったんだ』 フィギョン『どんな用?』 ミンジュン『チョン・ソンイさんがウチに紫色の髪留めを置いていって、それを持って行こうと』 フィギョン『えっ?それをどうしてそちらの家に?また酔っ払って、そちらの家に入ったのか?』 ミンジュン『あ〜、そんなんじゃないから誤解せず、正気でウチに一日泊まった・・・。あ〜、髪留めを早く返さなければないのに』 その場を去るミンジュン。 明らかに嫉妬してからの仕返しだ。 さっきも言ったように嫉妬は最も幼稚な感情で、自尊心が強く、劣等感の強い人々が感じる感情だ。 自分はそんなものを感じたことがないと答えるミンジュン。 『お〜』と言う生徒たち。 期末試験の説明をして授業を終える。 ハン・ユラの葬儀場へ行くソンイ。 『良心はあるのか?』『ここがどこだと思ってる?』と罵声が飛び交い乗っている車には生卵も飛んでくる。 とても降りていける状況じゃない。 ソンイ「ユラ姉さんのもの、返そうとしたのに・・・」 所属事務所に戻ると母とアン代表が言い争いをしていた。 何をしているのかと母が言いこちらも莫大な損害が出たとアン代表が言っている。 事務所の稼ぎはすべてソンイのおかげじゃないのか?家族だ運命共同体だと言っておきながらとまくし立てる母。 契約は今月末までだと言い出すアン代表。 そこにソンイがやってくる。 アン代表が『保留』の言葉を言う前に『保留してください。再契約』とソンイから言い出す。 情があるから再契約しようとしたけど今回の件の処理の甘さを見てわたしのマネージメントはできないと判断したから保留にするとソンイ。事実上の契約解消だ。 そしてCMの違約金は自分が払うというソンイ。 母は契約通りしろというが当分連絡するなと言いその場を離れる。 マネージャーにももうマネージャーじゃないから付いて来るなという。 セミの嘘。 階下に降りたところでセミ親子に会うソンイ親子。 セミの母はドラマのストーリーの変更に伴うことでアン代表に会いに来たという。 そんな言い方をしてと母をたしなめるセミ。 セミ「ソンイ、誤解しないで。監督がそのように提案したのは事実よ。わたしは嫌だと言ったの」 セミ母「えっ?ホントに?」 どんな機会だと思うのよ?と。 こんなのは嫌だ、ソンイが悔しいのにこのようになって一番親しい友達を蹴落とすようなのがいいのか?待てば、機会は来ると思ってるのとセミ。 『セミが母親よりできてるわね』とソンイの母。 セミ「だからソンイ、気を使わないで。わたしはこの話をしに来たんだから」 ソンイ「しなさいよ、あなた。どっちにしろあなたがしなくても誰かが埋めなきゃいけないじゃない。あなたのせいでしないわけでもないしわたしはどうせできない状況になったから負担に感じずにしなさいよ」 セミ母「そうよ!ソンイが母親よりできてるわね」 セミ「けれど・・・」 涙ぐむセミ。 ソンイ「大丈夫よ本当に。しなさい、あなた」 去り際。 ソンイ「足首にヒビが入ったのに、ヒールを履いても大丈夫ですか?」 セミ母「ん?足首?どんなヒビ?」 先日のセミの嘘はバレていた。 このやりとりはすべてセミの芝居だった。 そして去り際のソンイの表情を見て自分はいつも祝ってあげてたのにと憤るセミ。 セミの母も付添人とでも思っていたのだろう、スポットライトがあたって何が起こるか見せてやれという。 脅迫。 家に帰るソンイ。 ドアの前のプレゼントの箱を開けると血の涙を流したユラの写真が入っていた。 『ト・ミンジュンさん、ト・ミンジュンさん中にいないの?』と恐怖に怯えながらミンジュンの家のドアを叩くソンイ。 スマホにもミンジュンの番号はない。 パク刑事はミンジュンが消えたことを不思議がっている。 ユ検事は正式に召喚手続きを取ろうという。 ミンジュンには超能力でもあるのか?正体はなんだ?と疑うパク刑事。 ユ検事はミンジュンはただものではない、財産が財閥級だと調べたことをパク刑事に見せる。 思わず息を呑むパク刑事。 夜釣りに行っているミンジュンとチャン弁護士。 チャン弁護士は整理した不動産資料を取り出して驚いた、財テクはどうやったのかと問う。 400年すごしたから自然とそうなったとミンジュン。 選球眼があったのかとカンナムの土地が多いことを問うチャン弁護士。 ミンジュンは1753年から始めたと投資の話を始める。 ユン・ソンドンという仲介業者との話だ。 桑畑でもしようと買った土地が今の蚕室(チャムシル)遊園地となり左遷された承政院(スンジョンウォン)の官吏から買った土地が今狎鴎亭洞アパート団地になったという。 ミンジュン「当時の江南は、漢陽に属していませんでした。当然に土地の値も漢陽にある江北とは比較することもできない安価でした」 当時のカンナムは200人ほどしか住んでいなくて荒野のようだったと語るミンジュン。 自分の先祖は何をしていたのかと冗談で残念がるチャン弁護士。 徐々に処分してくれというミンジュン。 骨董品や美術品は自分がいなくなってから徐々にしないと高価なものが一度に出ると疑惑の目を向けられるからとミンジュン。 本当に発たれるのですねとチャン弁護士。 ミンジュン「私にとってこの瞬間は400年間待っていた瞬間です。発つのを準備する時が来たらさっさとはたいて何の未練もなしに行けると思ったのだけど・・・」 チャン弁護士「ところでですか?」 ミンジュン「終わりはどんどん近づいてくるのに私の後ろに人一人が残っています。解決されなかった気がかりなこと、未練、悲しみ。こういったことも400年前と違うようで似ている。この奇妙な状況が怖いです。死は終わりで消えることだと信じていたのにそうではないのでしょうか?」 ミンジュンが家に帰るとドアにメモが貼り付けてあった。 ソンイ「できるなら携帯をひとつ買いなさいよ。急な時に連絡もできないじゃない!」 ミンジュン「永遠に消えたと思っていたその人が長い年月巡り巡ってわたしの前に再び現れたのだろうか?」 心の中でつぶやくミンジュン。 遺棄犬保護センターで奉仕活動をするジェギョン。 ここで薬を調達しているのか?獣医と安楽死の薬の話をしている。 最近では芸能人がよく使うプロポフォールもそのたぐいだ。 お母さんが一番苦労した日だとソンイの母に花を贈るフィギョン。 『マイ・バースデーでもないのに!』と喜ぶミヨン。 その時の話でソンイに特別なことをしろと言われたフィギョン。 出社し特別なことがあるから午後から休暇がほしいと部長に言う。 もちろんOKを出す部長。 フィギョンは仕事上の契約の場に出られなくて残念だ、初めての契約だったのにと言う。 イギリスからやって来てる商談相手は今日しか時間がなかったがまた来てもらえばいいと言い出す部長。 ソンイが玄関先の牛乳を取りに行くとメモが貼ってあった。 『午後4時、期末考査実施。ぜひ出席すること。未出席時F』とミンジュン。 『チョン・ソンイ、誕生日おめでとう』と無条件に拘束する夕食へ誘うフィギョン。 ソンイはユンジェに姉の誕生日なのにお祝いもしないのかと電話をかける。 大丈夫なのかと問うユンジェ。 母によるとなにもかもキャンセルになったと聞いたとユンジェ。 笑わせるなとソンイ。 今日も呼ばれて行かなければならないところがあるとミンジュンの残したメモを見る。 『わたしのブンブンちゃん、久しぶりにお姉さんと走ってみましょうか?』と自分の車に近寄るソンイ。 手袋をはめる際にバッグをサイドミラーに掛けたのだがそのまま忘れて走行する。 運転中は自作のラップを口ずさむソンイ。 運転はかなり怪しく後続者も大迷惑だ。 ガソリンがなくなったのを見て『わたしのブンブンちゃん、マンマ食べに行かないとね』と言いガソリンスタンドに入る。 ソンイ「油ください」 店員「ガソリンですか?軽油ですか?」 ソンイ「『ア・ブ・ラ、欲しいって、満タン」 けれどバッグが見当たらない。 店員が見つけてソンイに渡す。 『Oops! Thanks』とソンイ。 カード決済のサインをと言われてサインカードを渡す。 事故。 時間寸前になっても来ないソンイを待つミンジュン。 なんとか学校について車庫入れをしたソンイ。 そこにわざと衝突してきた記者。 出てきてくれという記者に高くないから行ってくれというソンイ。 そうする内に記者たちが車を取り囲む。 試験監督をしながらその騒動に気づくミンジュン。 一時間も籠城しているソンイ。 どんな公共の敵なんだ、交通事故は確認する義務があるんだと記者。 そこにミンジュンがやってくる。 これは交通事故ではなく故意事故だし人が中にいるのをわかっていてしたのなら未必故意による損壊罪に該当すると言う。 記者「あんたは誰なんだ?」 ミンジュン「チョン・ソンイさんの法的代理人です。故意事故の目撃者でもあり。もしこの中にいる女性が少しでも怪我をした場合には傷害罪ないし暴行罪を一緒に問うこともあるでしょう」 さらに降りたくないという人にずっと語気を強めて降りろと言った場合には脅迫罪となるとそれぞれの刑の刑期や罰金を述べる。そしてこのような状況なら現行犯だからと『警察を呼びましょうか?』と言う。 ミンジュン「撮るのは結構です。しかし同意なしに流布する時民事上の損害賠償請求が可能です」 他の記者たちにも釘を刺し『出てこい、大丈夫だ』とミンジュン。 ソンイが出てくる。 ミンジュン「間違いがあるときだけ隠れろ。いつでも隠れるということではなく」 ソンイ「どこにいて、ようやく来たのよ?ト・マネージャー。行きましょう!ト・マネージャー」 ミンジュンの手を取りその場を立ち去るソンイ。 その様子を撮ろうとしたカメラはすべて操作不能となる。 ミンジュンの超能力だ。 博物館へ。 ソンイ「ここ、講義室の方じゃないじゃない?わたし、試験を受けに行かないの?」 ミンジュン「終わったのがいつなんだか」 ソンイ「なら、どこへ行くの?どこなの、ここは?」 ミンジュン「大学博物館。学校で人が一番いないところ」 ソンイ「とにかく、またありがたかったわ。ところで副専攻が法なの?どうしてそんなによく知ってるの?ところで今日試験受けられなかったことどうしよう?さっき見たようにわたしが避けられない事情があったからちょっと見てよ」 ミンジュン「どちらにしろ、試験を受けてもFだ。出席日数が足りない」 ソンイ「あ〜、それならどうして人に来いとって!」 大きな声を出すソンイ。 『シー』というジェスチャーをして。 ミンジュン「博物館だ」 ソンイ「あ〜、ホントに。世の中で一番嫌いなのが美術館・博物館、こんなのよ、わたしは。入ってきても30秒以内に眠りが降り注ぐのに人を連れてきても必ずこの・・・」 そう言っていたがイファのかんざしに目を奪われて立ち止まる。 ミンジュンの写真。 セミは兄のデスクにあった写真を見て驚く。 ソンイが事故にあいかけた日に見た男性と同じ人だったのだ。 その時に撮った写真と照らし合わせるセミ。 間違いない。 ミンジュンと一緒に家に帰る途中のソンイにフィギョンから電話がかかる。 こんな時間に遊園地なんてまさかイベントでもするんじゃないだろうなとソンイ。 まさにその準備を指定たフィギョン。 ソンイ「わたしは世界で一番嫌いなの遊園地でのイベント」 昔とある男がソンイのためにバラのイベントをやったのを引き合いに出しうんざりだという。 フィギョンはすべて破棄してもらう。 アルバイト。 車の修理にどのくらいかかるのかポンミンに聞こうとするソンイ。 けれど彼はすでに自分のマネージャーではなかった。 ソンイ「もう学期も終わったけど何をするの?ひょっとして副業をするつもりない?」 ミンジュン「なに?」 ソンイ「休みの間のバイトのような感覚よ。わたしのマネージャーどう?」 くだらないことを言うなとミンジュン。 ソンイ「どうして?マネージャーが気に入らない?それでは法的代理人。それならかっこいいわ言葉が。それも嫌ならボディーガード・・・。ちっ。わたしが独りでできることはないの。12歳から今までカメラの前で笑えと言われれば笑い泣けと言われれば泣きそれだけをしてきたの。わたしの手でしたことは何もないの。わたしはコーヒーがすごく好きなのにマネージャーがいなくてそれも飲めずにいるのよ。どうやって注文するのかも知らなくて」 ミンジュン「いくらなんだ?」 ソンイ「コーヒー?」 ミンジュン「いや、アルバイト代。アルバイトしろと」 観覧車。 ソンイが遊園地に到着する。 けれどミンジュンが隣にいるのが気に入らないフィギョン。 フィギョン「あいつ、ここがどこだと!二人はどうして一緒に来たんだ?」 ソンイ「あ〜、そんなことがちょっとあったの。ここまで来たんだからご飯でも一緒に食べていって」 フィギョン「食事がどうして?いいからもう行ってくれ!」 ソンイを引き寄せミンジュンに帰れというフィギョン。 ミンジュン「夜遅くまで歩き回らずに用事終わったら早く家に送ってやれ」 フィギョン「わかった・・・おまえがどうしてそれを指示・・・オレがいいようにするわ!」 ミンジュンの後ろ姿を見つめるソンイ。 ソンイ「ところでどうしてここには人が見当たらないの?あなたまさか、そんなことしたんじゃないの?遊園地を丸ごと借りるとかそんなの?」 フィギョン「いいや、オレがどんなに持ってる家の息子でもそんなのはちょっとオーバーだろ?今日は気温が寒いからそうなんだろ。人がほんとにいないことはいないな」 ソンイ「ところでどうしてここに来ようと思ったの?」 フィギョン「あ〜、あそこ。おまえ幼いとき誕生日になると無条件にあれに乗りに来たって」 観覧車を指さすフィギョン。 観覧車には父との思い出が詰まっていた。 これに乗れば自分が星のような気分になると言うソンイ。 自分が稼ぐことで母のヒステリーを解消して父を守っていたソンイ。 そんなソンイに自分が稼ぐから無理をするなという父。 けれどソンイは有名な俳優に会えるし仕事は好きだという。 そしてウォンビンに会えてすごくかっこよかったともいう。 自分とウォンビンとどっちがかっこいいかと問う父。 いくら血筋があるからといってウソは付けないと答えるソンイ。 幸せだったころだ。 ソンイ「それをどうしてあなたが知ってるの?」 フィギョン「オレがおまえに対してわからないことがあるか?行こう!」 手を差し出すフィギョン。 そして手をつなぎ歩く二人。 振り返るミンジュン。 そして博物館でのことを思い出す。 ソンイ「え?わたし気分がどうしたんだろう?これを見てるとどうしてしきりに悲しい気がするんだろう?」 ミンジュンの心の声『それは悲しい夢のような話でした。今は遠くにある星のように。儚くなった伝説のような話』 朝鮮時代。 二人で軍卒から逃げている。 そして崖の上まで追い込まれる。 イファ『亡くなった祖母がそうおっしゃいました。別れのあいさつはあらかじめするものだと。(かんざしを渡すイファ)本当に最後がくれば別れのあいさつのようなことはすることはできないと。過ぎし初雪がいらした日、わたくしが差し上げたお言葉覚えておいでですか?旦那様に会う前に今後生きていく日々にどんな希望もありませんでした。あきらめと願望だけありました。旦那様をお目にかかって初めて行く末が侘びしかったです。初めて切実に生きたかったです(チョルをするソンイ)とても感謝しています。必ず本来いらした所に無事にお戻りください。忘れません。忘れられません。死んでのちどんな世界でも旦那様を忘れはしません』 涙を流し話すイファ。 ミンジュンもまた涙を流す。 生け捕りにしろとの命により二人に近づいていく軍卒。 ミンジュンは何名かの軍卒を超能力で倒すがほぼ力尽きてしまう。 監司は弓を放て殺せと命じる。 次の瞬間矢が放たれる。 イファはミンジュンをかばい前に出る。 放たれた矢が一瞬止まる。 けれどそれまでだった。 イファに数本の矢が刺さる。 ミンジュンの心の声『永遠に止めたい瞬間があります。愛する人に近づく死の瞬間(ミンジュンの胸の中で絶命するイファ)見たくもなく信じたくもなく何もできずそんな自分自身が限りなく無力な、そんな瞬間』 イファを抱きかかえ叫ぶミンジュン。 プロポーズ。 観覧車を見つめるミンジュン。 ソンイ「最近、生きるのに本当にイライラしたけどありがとう。どうであれ来るといいわ」 フィギョン「おまえに殴られる覚悟で一言言うよ。オレは最近おまえが辛いのがいいんだ。おまえに良くないことができること正直いいんだ。オレがしてやれることができるから、付け入る隙ができるから・・・。オレ、ダメだろ?」 ソンイ「うん、すごく」 フィギョン「けれどこんなのも愛としてはダメか?15年の間いたずらをするように告白してきたこと真顔になってしてお前が断ればおまえをずっと見るのは難しいかと思ってそうだったんだ。こんな野暮ったい気持ちも愛としてはダメか?おまえ、オレの前で泣くのはプライドがキズつかないって言ったじゃないか。幼い頃からいろんな姿を見せてオレが一番楽だといったじゃないか。それもオレたちの愛としよう。愛だとしてただオレのもとに来いよ。おまえ、おまえの家族。オレが死ぬ日まで責任をもつよ。おまえはしたいことをすべてして生きろ。オレがそうしてやるから。今答えたくなければあとでもいい」 ソンイ「いいえ、わたし今答えるわ・・・。わたしの答えは・・・」 時間を止めるミンジュン。 ミンジュンの心の声『永遠に止めたい瞬間があります。そうしてまでも聞きたくない一言があります』 第6話のエピローグ。 ソンイ「なに?」 マネージャー「姉さん、どうか元気で・・・」 受け取った手紙を読むソンイ。 To 次のマネージャーさま うちの姉さん、お酒は絶対に三杯以上飲ませてはいけません。犬になります。 本当にかんだりもします。SNSは出来ないように防いでください。口さえ開けばすべてぶち壊すスタイルです。 最後にうちの姉さんが避けなければならない作品です。 ・メディカル、ダメです。医療用語覚えられません。 ・法廷物、ダメです。長いのは覚えられません。 ・史劇、ダメです。朝鮮時代嫌いです。 ソンイ「こいつ、これ、わたしをよくわかってるわ。あ〜、ところでわたしはどうして朝鮮時代が嫌いなんだろう?妙に嫌い。不思議だわ・・・」 第7話へ |